10日で出版申請 – 短編集「Tangled」

短編集 Tangled(英語・マイケル・オノフレイ著)が、今年8月に出版されました。ワード原稿を受け取ったのが8月15日、そしてアマゾンに最終版の出版申請をしたのが8月25日と、制作から出版申請まで10日でした。

本が出来上がるまでの日数は、各々の事情で異なるので一概には言えません。しかし出版までにかかる時間は、製作、依頼、出版元(アマゾン)の三者が費やす時間の合計だと考えられます。そして Tangled の書籍化が驚異のスピードで完了したのは、「部分サポート」であったことと、次に見るようにそれぞれの時間が最小ですんだからでした。

製作者側:レイアウトが完了していたこと

Tangled のブックサイズは、先に出版した3作の長編小説と同じだったので、前のワードファイルの書式設定をそのまま使いました。本の出来上がりについて、イメージもつかめました。それに加えて本文には画像はなく構成がシンプルだったこと、短編のタイトルなどの本文レイアウトがすでに出来上がっていたこと、ブックカバー用の画像もすでに手元にあったことで、DTP作業はスムーズに進みました。

次は出版アカウントへのPDF登録とプレヴューでの確認です。以前出版したものと同じ書籍設定なので、本文もブックカバーもアマゾンの POD 印刷で許容されている入力範囲に収まっていて、エラー表示はありませんでした。背表紙のテキストの位置のずれが気になったので調整を行い、再度PDF登録をして確認し、続いて申請をクリック。ワード原稿を受け取ってから6日後の8月21日のことでした。

依頼者側:素早い対応と十分な事前準備

本の制作は共同作業ですので、訂正や確認、その間の待機などに時間を費やします。Tangled の場合は、著者である夫とは一室にパソコンを並べているので、訂正や確認があればその場で即対処できました。
これは特殊事情ではありますが、その他にも時間を節約できた理由がありました。

・短編は出版社に送ろうと著者が書き溜めていて見直しも済んでいたので、文の書き換えや校正に時間がとられなかった
・ブックカバー用の水彩画は出版に備えて描き終えていた
・アカウントは著者が必要な情報を入力し登録人は準備が完了していた

事前準備が十分で、あらかじめ本文に何度も目を通して校正を済ませておくと、こんなにも早く出版申請ができるのだとは Tangled での経験です。

申請後のアマゾンの対応:出版申請から1時間で

こればかりはこちらでコントロールできることではなく、どうしようもありません。そこで今回はアマゾンの対応(著者のアカウントは米国のアマゾン・キンドル)について述べることにいたします。

出版申請するとアマゾンから、72時間でチェックが完了し販売が開始されますとのメールが入ります。8月21日の午後午後5時11分に Tangled を出版申請したときにも、72時間のお知らせメールが届きました。しかし今回は、72時間以内と言えばそのとおりですが、本の注文が可能とのメールが届いたのは、午後6時21分。約1時間後のことでした。信じられませんが本当のことです。

今まで、著者が購入するアマゾン・日本での販売は遅れていましたが、メールには、日本とアメリカのサイトで同時販売されることも記されていました。日本のサイトに詳細はまだ記載されていなかったので、本当だろうかと不安を抱きつつ Tangled を1冊注文してみると、本は2日後の23日に手元に届きました。数えて8日後のことです。

依頼者側:書籍の見直しと訂正版の出版

キンドルでは出版申請して本が発売されても、訂正したものを再度サーバにアップすれば、新しいデータに差し替えられます。簡単に修正版が出せるのです。そこで著者は、いわば初版を見本書籍として取り寄せ、270ページほどの本の体裁や印字、内容のチェックをしました。簡単な訂正を済ませて、再度出版申請を行ったのがお取り寄せから2日後の8月25日。

こうして実に10日で出版申請が完了した次第です。

* Tangled についてはこちらにも記載されていますのでご覧ください。

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