夫は趣味で小説を書いています。自著の書籍化には、自費出版を除いては、出版社を通しての印刷と販売しか方法がなかったので、出版社に原稿を送っていました。しかし出版にまで至ることはなかなか難しく、rejection slip(不採用原稿票)が溜まっていきました。
そんなある日のこと、夫の Michael Onofrey (マイク)が興奮した口調で言いました。
「アマゾン・キンドルを活用すれば個人出版が無料でできます!」と。
このアマゾンのサービスを活用して、書籍化のための作業をすべて自分で行えば初期費用がなく、在庫も持たずにどこの国のアマゾンでも販売できるし、一冊以上の購入があればアマゾンのサイトに、『著者セントラル』という著者紹介のページを作ることができる、と言うのです。
この素晴らしく革新的なサービスに感銘を受けた夫は、さっそく個人出版プロジェクトに取り掛かりました。原稿はあります。「あとはブックカバー用の絵だ!」とばかりに夫は水彩画を描き始めました。そして絵が完成するとアマゾンにアカウントを作り、夫は私に言ったのです。
「あとは君にお任せします!」
私の分担は原稿のDTP編集(パソコンで本の版下を作る作業)と、ブックカバー用の水彩画のレイアウトです。データ化が終了すると夫は、キンドル・ディレクト・パブリッシングでアカウントを開設し、さっそくそのサーバにファイルを落しました。ここを無事通過すれば出版できます。二人でドキドキしながら待ちました。しかしエラー表示がでました。印刷可能な範囲を示す囲み線があって、それからはみ出たのです。
試行錯誤の末、ようやくエラー表示が消えたので、夫は出版申請ボタンをクリックしました。2、3日待つとアマゾンから本の購入が可能であるとのメールが届き注文すると、通常通りの日数、2日で、記念すべき個人出版第一作の夫の本が届きました。それを手にした時の夫の喜びといったら!!
私も当然喜びました。でも実はその中には、本を作ることへの喜びが含まれていたのです。試しに自著「二つのロサンジェルス」を個人出版してみても、本作りの楽しみは変わりませんでした。自分の本を自分で作ることはそんなに難しくない、できないことは手伝ってもらえばいい、と私は考えました。夫がデータ化を私に頼んだように、そして私が夫にブックカバーの水彩画を頼んだように。
これが My Own Book (マイ オウン ブック)を立ち上げたきっかけです。アマゾン・キンドルのサービスの活用の仕方がわかり慣れれば、気軽に何冊でも個人出版ができます。ニーズと予算に合わせたサポートを提供し、自著を手にする喜びを分かち合えればと思ったのでした。
My Own Book (マイ オウン ブック)では執筆代行サービスは行っておりませんが、個人出版に関するお問い合わせには喜んで対応させていただいております。趣味の本、エッセイ、専門・実用書、教材、自分・家族史、イラスト集など、アマゾンで販売が認められているジャンルであればどのような作品でも出版できます。興味がおありであれば、どうぞお気軽に近藤すず代 まで お問い合わせ ください。