【無料の個人出版サービス】
アマゾン・キンドルは、原稿があり、出版までのプロセスをすべて自分で行えば無料で(見本書籍は除く)個人出版ができるという画期的なサービスを提供しています。これを活用すれば、出版費用は無料、著作権・出版権は著者、期間の制限なしで、紙書籍とデジタル書籍をアマゾンのサイトで販売できます。その上、在庫を持つ必要はありません。
【在庫無しで販売】
在庫を持つ必要がないのは、アマゾンが提供する「プリントオンデマンド」(Print on Demand: POD)にあります。これは「オンデマンド印刷」と呼ばれるもので、必要な時に必要な部数だけ印刷し出荷する印刷技術です。書籍は常に出荷可能の状態にあるので在庫を抱える必要はありません。1冊から何冊でも注文でき、印刷も迅速で、注文後2日ほどで書籍が届きます。
【著者セントラル】
アマゾンで一冊でも購入履歴があれば、著者は「著者セントラル」というサイトを開設できます。このページで著者紹介や販売されている本が参照できるので、特に複数の著書を持つ方には開設をお勧めします。
【書籍の販売価格】
開設したアカウントに出版用のデータファイルを落とすと、印刷費と販売手数料(設定価格の40%+税)が自動計算されます。これが最低価格です。販売価格は著者が設定しますが、それが最低価格以上であれば、差額が著者受取額としてアカウントの口座に振り込まれます。デジタル書籍は紙書籍より販売価格が低いですが、受け取り額の割合は紙書籍と比べて少し大きいです。
【ペーパーバック】
オンデマンド印刷による紙の書籍はペーパーバックと呼ばれます。表紙がソフトカバーで、本にカバー(ジャケット)や帯はありません。アマゾンでの書籍サイズは、A4判/レター判/B5判/A5判/四六判/B6判/新書判の7種類、製本は並製本のみです。本文の用紙はクリームかホワイトから選べますが、カラー印刷の場合はホワイトのみです。表紙はグロスかマット加工です。印刷には4色のインク(CMYK)を使います。ただし書籍サイズ、紙質、カラー印刷に100%を求めようとするなら、ペーパーバックは不向きかもしれませんが。
【個人出版の楽しみ】
この素晴らしいサービスにより個人出版のハードルが下がり、より気軽に自著を持つ喜びを手にできるようになりました。ブログや自分史を書籍化したり、実用書や趣味の本を作ったり、旅行のお好きな方は個々の旅行記を出版したりと、様々な活用法があります。また紙書籍のデータファイルが出来上がっていれば、デジタル書籍の作成は簡単で、即アマゾンのサイトにアップできます。アマゾン・キンドルの個人出版支援サービスは、生活の中で楽しみを広げるツールでもあり得るのではないでしょうか。